裁判
敷金返還の少額訴訟を起こした (10・最終回)和解となった
2回目の口頭弁論に向けての準備としては、ぼくのほうは1回目の後そのまま追加証拠として写真を提示して帰ったが、それ以上は特になかった。クソライフ社の追加証拠が後日郵送されてきたのだが、内容を見て苦笑いするしかなかった。まず、向こうがぼくの退去後に撮った写真は、うまいこと汚く見えるように撮ってある(まあ実際長年住んだので当然それなりの汚れはある)。それはいいとして、もうひとつがハウスクリーニングの相場を示す証拠として、まったく関係無い業者のホームページをプリントしたものが同封されていた。そのページぼくも見たことあるよ…既に検索したよ…。
そんな感じで2回目まではノホホンと過ごし、当日は半休を取れば充分と判断し一日年休は取らずに迎えた。そこで少し雲行きが変わっていた。
というのも司法委員の人が替わっていて、前回の引き継ぎはされているのだろうけども空気感も変化してしまっていた。証拠も相手方のものが増えていてそれ中心に確認していくので、そこまで暴利ではないのでは、というニュアンスもでてきてしまったのだった。
一通りの追加証拠を確認しそこでまた休廷、別々に呼び出される格好になる。まあ和解の道を目指すというのはそういう流れなのだろう。個室で、司法委員の人に「相手は5万までなら和解すると言っている」「決着まで目指してもいいが、これより悪い結果になることも可能性としては否定できない」「私の顔も立ててほしいところです」などと、完全に説得モードに入られた。判決をするというのはきっと色々めんどくさいことなのだろうというのは想像に難くない。またこうして和解は作られるものなのだなあ、と感じつつ、はっきりと「申し訳ありませんが、この裁判での和解ラインは3万と決めてきています。一度わざわざ訴えを起こした以上、それは譲れません」と伝えた。司法委員の人は、「うーん…じゃあ相手にそう伝えてみますが…3.5は?」と家電屋の値引き合戦みたいな様相になりつつあった。ぼくは一歩引いた姿勢を示すために、勿体付けつつ「わかりました、そこまで仰るならば3.5万なら和解します。これ以上は無理です」と伝えた。
その後部屋をクソライフ社の人と入れ替わり、そしてこの敷金引き3.5万で和解と相成ったのであった。

■さいごに
退去〜決着まで約5ヶ月も引っ張ってしまい、労力に見合う成果なのか?というのがまずあるかもしれない。ぼくの場合、再提示された見積もりと実際の返金額の差額は6.5万円なので、これがほぼ訴訟にて勝ち取った対価だと言える。はっきりいって時給換算するとちょっと微妙な額ではある。ただ、基本的にそこをめんどくさがったり泣き寝入りする流れこそ、クソ管理会社のねらいなのであり、思うつぼなのである。
5ヶ月といっても、予備知識および資料があって、あと手順がわかっていれば実際それほどの時間を費やす必要があるわけではない。カレンダーどおりの仕事をしている人にとっては、最低2回(各種書類取得および提訴の日、あとは裁判当日。裁判は通常訴訟に移行したらもう一回くらいあるかもしれない)は平日の半休が必要なのが一番のハードルだろう。ぼくの場合は比較的半休くらいは取りやすい職場かつ時期的にも仕事に余裕があったのでどうということはなかった。
学生だったら…というのもあるが、その場合そもそも敷金が高額な部屋には住まないだろうから、なおさら費用対効果の面でどうかという話になってくるかもしれない。ただ経験としてやってみるのは面白い(ぼくも正直言ってそれが大きかった)し、遠慮無く訴訟できる相手なんて、ふつうの生活をしてるとそうそう現れるものでもない。
ネット上ではちょっとしたことですぐ訴訟がどうのこうのとわめく声のでかい人もちらほら見かけるが、実際やったこともないくせに口先ばっかりなのが殆どなので、いっそ本当にやってみると良いと思う。
まあその辺の総合的なメリット・デメリットの天秤でどうかという判断になってくるという話なので、ぼくから言えることは、思ってるより全然簡単だということだ。
ちなみに、現在の部屋の管理会社は比較して信頼できる感じだ。前トラブったので、と説明したら覚え書きみたいのもすぐ書いてくれたりして、動きもいい。たとえば、ここで敷金フルで取られても、ある種納得して払ってしまうかもしれない。なんでもかんでも安ければいい、自分の腹は痛めたくないという金の亡者みたいなのも中にはいるが、多くの消費者の心なんて実はそんなもんだ。
長く引っ張った割にオチは特にないが、以上です。
そんな感じで2回目まではノホホンと過ごし、当日は半休を取れば充分と判断し一日年休は取らずに迎えた。そこで少し雲行きが変わっていた。
というのも司法委員の人が替わっていて、前回の引き継ぎはされているのだろうけども空気感も変化してしまっていた。証拠も相手方のものが増えていてそれ中心に確認していくので、そこまで暴利ではないのでは、というニュアンスもでてきてしまったのだった。
一通りの追加証拠を確認しそこでまた休廷、別々に呼び出される格好になる。まあ和解の道を目指すというのはそういう流れなのだろう。個室で、司法委員の人に「相手は5万までなら和解すると言っている」「決着まで目指してもいいが、これより悪い結果になることも可能性としては否定できない」「私の顔も立ててほしいところです」などと、完全に説得モードに入られた。判決をするというのはきっと色々めんどくさいことなのだろうというのは想像に難くない。またこうして和解は作られるものなのだなあ、と感じつつ、はっきりと「申し訳ありませんが、この裁判での和解ラインは3万と決めてきています。一度わざわざ訴えを起こした以上、それは譲れません」と伝えた。司法委員の人は、「うーん…じゃあ相手にそう伝えてみますが…3.5は?」と家電屋の値引き合戦みたいな様相になりつつあった。ぼくは一歩引いた姿勢を示すために、勿体付けつつ「わかりました、そこまで仰るならば3.5万なら和解します。これ以上は無理です」と伝えた。
その後部屋をクソライフ社の人と入れ替わり、そしてこの敷金引き3.5万で和解と相成ったのであった。

■さいごに
退去〜決着まで約5ヶ月も引っ張ってしまい、労力に見合う成果なのか?というのがまずあるかもしれない。ぼくの場合、再提示された見積もりと実際の返金額の差額は6.5万円なので、これがほぼ訴訟にて勝ち取った対価だと言える。はっきりいって時給換算するとちょっと微妙な額ではある。ただ、基本的にそこをめんどくさがったり泣き寝入りする流れこそ、クソ管理会社のねらいなのであり、思うつぼなのである。
5ヶ月といっても、予備知識および資料があって、あと手順がわかっていれば実際それほどの時間を費やす必要があるわけではない。カレンダーどおりの仕事をしている人にとっては、最低2回(各種書類取得および提訴の日、あとは裁判当日。裁判は通常訴訟に移行したらもう一回くらいあるかもしれない)は平日の半休が必要なのが一番のハードルだろう。ぼくの場合は比較的半休くらいは取りやすい職場かつ時期的にも仕事に余裕があったのでどうということはなかった。
学生だったら…というのもあるが、その場合そもそも敷金が高額な部屋には住まないだろうから、なおさら費用対効果の面でどうかという話になってくるかもしれない。ただ経験としてやってみるのは面白い(ぼくも正直言ってそれが大きかった)し、遠慮無く訴訟できる相手なんて、ふつうの生活をしてるとそうそう現れるものでもない。
ネット上ではちょっとしたことですぐ訴訟がどうのこうのとわめく声のでかい人もちらほら見かけるが、実際やったこともないくせに口先ばっかりなのが殆どなので、いっそ本当にやってみると良いと思う。
まあその辺の総合的なメリット・デメリットの天秤でどうかという判断になってくるという話なので、ぼくから言えることは、思ってるより全然簡単だということだ。
ちなみに、現在の部屋の管理会社は比較して信頼できる感じだ。前トラブったので、と説明したら覚え書きみたいのもすぐ書いてくれたりして、動きもいい。たとえば、ここで敷金フルで取られても、ある種納得して払ってしまうかもしれない。なんでもかんでも安ければいい、自分の腹は痛めたくないという金の亡者みたいなのも中にはいるが、多くの消費者の心なんて実はそんなもんだ。
長く引っ張った割にオチは特にないが、以上です。
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